現在の皇居、かつての江戸城は、風水学を取り入れて建てられたというのは有名な話です。東京の礎は風水学で築かれたといっても過言ではなく、パワースポットとしては王道ともいえる神社仏閣だけでなく、見慣れた街並みや空間にも風水学上、エネルギーが満ちた場所がたくさん点在しています。
そこで孟意堂風水の久美子先生と身近な場所にあるパワースポットを巡りながら、あなたに最適な場所をご提案します!
【今回のパワースポット:都庁(東京都新宿区)】
効果として:
“動くこと”を生業(なりわい)とするエネルギーに溢れた街なので、流通業やサービス業、物流、船舶、運輸といった流動的なお仕事に従事する人。いわゆる水商売と呼ばれる飲食業やホテル業などに携わる人にとっては最適な場所。人とのご縁によって稼ぐ営業マンや時代の変化に対応し仕事運を上げたい人に向いています。
めまぐるしく動くエネルギーの変化に上手に乗れる人は向いていますが、常に心が不安定な人にとっては辛い場所です。活発に動くのが好きでも、日常生活や心の安定を重視するタイプの人、どっしりと腰を落ち着けて考える必要のある人にも向かないでしょう。
●東京都の中枢・東京都庁はパワースポットか?
編集部:今回は小池百合子都知事が2016年8月に就任してからというもの、注目され続けている東京都の中枢、東京都庁にやって来ました。このコーナーはあくまでパワースポット紹介なので、東京都庁を孟意堂風水的な視点で見ていきますが、そもそもパワースポットだと思って東京都庁に来る人っているのでしょうか?
久美子先生:東京都庁は行政機関ですからね。パワースポットとは思われないかもしれませんが、とても興味深いエネルギーを感じます。
編集部:私が感じているものがエネルギーと言えるのか、自信はありませんが、「うわ~」と圧倒される感じはあります。私たちは今、第一本庁舎と都議会議事堂の間に広がる都民広場に立っていますが、都民広場に立っていると、第一本庁舎がとても高いこともあり、のけぞって「うわ~」と。私は何度もこの景色を見ているのですが、そのたびに「うわ~」と思います。
久美子先生:ゾクゾクする感じがありますよね。これは都民広場に立っているからこそ感じられるエネルギーだと思いますよ。
編集部:それでは、都民広場から解説お願いします!
●時代に左右されない構造で常にエネルギーチャージ
久美子先生:私から見ると、とても欲張りなデザインですね。一番特徴的だと感じるのは、第一本庁舎を背に都民広場の中央に立つと、広場が扇形になっているのがわかると思います。開いた状態の扇子を思い浮かべてください。扇子の根元部分、要(かなめ)と呼ばれるところが第一本庁舎の正面玄関です。風水では、建物にエネルギーを集め、吸収する場所は玄関だと考えられています。第一本庁舎の玄関前は扇形にデザインされていますが、これは多方位からエネルギーを寄せ集めることができる構造といえます。
編集部:ということは、いろいろな方位からのエネルギーを吸収し続けるので、時代が変わってもダメな時期がないということですか?
久美子先生:そうです。例えば以前訪れた表参道は、風水で時代の変わり目を表す「三元九運」で見ると、天運の第8運の期間(2023年くらいまで)に良い方位にあったので、今こそ訪れておくべきパワースポットだとお伝えしたと思います。本来は、その場所にとって運気が最高に良い時期があるものですが、これだけあちらこちらからエネルギーを吸収していれば大丈夫。どの時代になっても、建て直す必要がない。時代に左右されません。
編集部:欲張りという意味がわかりました!
久美子先生:弱いところを挙げるとしたら、第一本庁舎の背中部分にあたる南側ですかね。玄関の1カ所から集中してエネルギーを集めているので、どうしても玄関側の比重が重くなり、それ以外のところは軽いわけです。背後から一気に襲われると弱いなという感じはしますが、それでもこれだけエネルギーを集めているのですから、すごいですよ。
●富士山から皇居まで、龍脈の上に置かれた東京都庁
編集部:さて、都民広場から移動して展望台まで上がってきました。高さ202m、地上45階建ての高さだそうです。かなり見晴らしがいいですね! 富士山も見えます。
久美子先生:高い位置から確認すると、やはり山梨側の富士山から流れてくる東西のエネルギーの上に東京都庁があるということがよくわかります。皇居から見て西側にあって、富士山からのエネルギーを受け入れる西側の玄関口といえる位置にありますが……。
編集部:ありますが、何ですか?
久美子先生:富士山から流れてきたエネルギーは龍脈を通って、東京都庁で止まるのではなく、皇居方面に向かって流れ続けるからとても流動的。例えば新宿駅はJR東日本の駅の中で乗車人数トップですよね。そこからもわかるように、東京都庁が置かれた新宿という場所はとても流動的なエリアなんですよ。
編集部:新宿駅の乗車人数は1日76万人以上といわれて、東京駅や渋谷駅よりも多いですもんね。それもこの数字はJR新宿駅だけ! 地下鉄やら合わせるとすごい数です。眠らない街と称される新宿ですが、常に流動的なエネルギーが流れているからと聞くと納得します。
久美子先生:だから例えば小売、流通、サービス業とよばれるようなもの。五行でいうなら水のエネルギーを持った商売は、成功しやすい街です。観光などサービス業的なこともむいています。だから今回の東京オリンピックのようなイベントは成功しやすいでしょう。「動く」ということがこの街の性質なので、時代によって変化するものは合いますね。
●馬を乗りこなせ!
編集部:ちょっと邪推な話になってしまいますが、久美子先生は以前、2017年はミドル世代の女性が活躍するとおっしゃっていました。小池都知事は今以上にご活躍されますかね?
久美子先生:小池都知事の生まれた日、つまり日干は壬(みずのえ)で、壬はまさに五行でいえば水。せき止められることを嫌い、動き続ける特徴を持っている方なので、十干からみてもこの場所が合っていますよね。ご活躍されるのではと思います。
編集部:それは期待できますね。
久美子先生:はい。風水に「駅馬(えきば)」という言葉があります。これは馬のように活発に動き回ることで運気を上げることができるということを意味するのですが、東京都庁や新宿は、人やモノがどんどん動いていくことで発展していく場所。まさに「駅馬」です。だから時代や運気の流れに上手に乗って、サーフィンできるような人。おとなしい馬も大暴れする馬も乗りこなせる人でないと、居心地の悪さを感じるでしょうね。
世の中には動くことで運気を上げることができる人と、動いてしまうとどんどん運気を損ねてしまう人がいまする。動けば出世する、発展していくというものではないので、自分自身の性格やお仕事にこの街が合うか否かを判断することが大事です。
編集部:なるほど。私も毎日のように新宿駅を利用していて、このエリアのエネルギーを受けているひとりだと思います。ちょっと落ち込んだら東京都庁の展望台にのぼって、「てっぺん取るぞ!」くらいの気持ちで東京の空を眺めてみようかな~。てっぺん取れなくても、展望台から見る景色は、東京に暮らしているなって実感できる最高の眺めですから。
(プロフィール)
孟意堂 久美子(まんいどう・くみこ)
名古屋市出身。学生時代から中国に興味・関心を持ち、結婚を機に香港に移住。中国古代からの知恵である風水に魅かれ、風水師デビッド•ソーの弟子として無常派風水に師事。2008年デビッド・ソー氏が急逝する一週間前、「風水マスターとして独立しなさい」と告げられたことをきっかけに、ソー氏の意思を受け継ぐことを決意。その後、香港風水界の四天王と呼ばれた白鶴鳴氏、朱鷸橋氏らに師事し、風水三合法・三元法の大家である漢五派の門を叩く。
漢五派を継承した唯一の日本人として、第七十三代嫡系・孟意堂(意に長けるの意味)の名を授かり、企業や有名店、そして個人への風水鑑定やセミナーを行う。風水学だけでなく、四柱推命や、お日柄や暦を見る「擢日(たくじつ)」を組み合わせるのが孟意堂風水の特徴で、風水によって人の心と生活を豊かにしたいと中国・日本を行き来しながら活動を続けている。
著書「金運を引き寄せる孟意堂風水」(廣済堂出版)
孟意堂風水 公式サイト
http://mannidou.com/
Pocket page weekly「香港・孟意堂の風水シリーズ!」
http://www.pocketpageweekly.com/tag/hikosaka/