現在の皇居、かつての江戸城は、風水学を取り入れて建てられたというのは有名な話です。東京の礎は風水学で築かれたといっても過言ではなく、パワースポットとしては王道ともいえる神社仏閣だけでなく、見慣れた街並みや空間にも風水学上、エネルギーが満ちた場所がたくさん点在しています。
そこで孟意堂風水の久美子先生と身近な場所にあるパワースポットを巡りながら、あなたに最適な場所をご提案します!
【番外編:香港流お正月の過ごし方】
●旧正月が大々的に祝われる香港
編集部:久美子先生、あけましておめでとうございます。今年もたくさんパワースポットをご紹介いただきたいなと思っていますが、2017年1回目は番外編ということで、風水の本場である香港のお正月事情を伺いたいなと思っています。ちなみにですが、私は初詣で有名な神社にも行きますが、元日の初詣は氏神様にお参りに行っています。夜中に家を出て初詣に行くのは寒いからつらいですけど、やっぱり日本人たるもの行っておかねばと思うんです。そしてお参りした後は、すがすがしい気持ちになれます。
久美子先生:香港では元日、つまり新暦のお正月も祝いますが、旧暦のお正月である1月28日も大々的にお祝いしますね。春節という言葉を聞いたことはありますか?
編集部:あります。確か横浜中華街とか、そういったところでは春節のお祝いしていますよ。爆竹鳴らしたりして、本当ににぎやかです。
久美子先生:そうでしょう。香港では旧暦のお正月のことを春節と呼んでいて、この春節にお金の神様が下りてくるといわれているんです。風水暦を見るとこう書かれています。1月28日に、北西から「喜神(きじん)」、つまり喜びの神様がやって来ます。それから西南からは「尊神(きじん)」、尊い神様がやって来ます。そして東南からは「財神(ざいしん)」、お金の神様が来ます。つまりこの一年お金に恵まれたければ、1月28日に東南からやってくる神様にお願いするとご利益があるのです。
編集部:お金持ちになりたければ、東南ですか!
久美子先生:方位だけでなく時間帯も重要です。子(ねずみ)の時間、つまり夜中の0時から1時までの間は、「天乙貴人(てんおつきじん)」といって、ピンチにあっても誰かに助けられる運気に恵まれる神様がめぐって来ます。そして孟意堂がオススメなのが丑(うし)の時間、つまり1時から3時です。この時間帯、「福星貴人(ふくせいきじん)」といって、身も懐も豊かにしてくれる神様がめぐって来ます。ちょっと眠いでしょうが、1月28日の1時から3時までの間に東南に向かって歩くと、2017年の金運はアップするはずです。
●1月28日は東南に向かって歩け!
編集部:なるほど。東南という方位が大事だということはわかりました。でも、どうやってお金の神様の恩恵にあやかればいいんでしょうか。
久美子先生:香港では、ご自宅の財神の方位(2017年は東南)に財神のポスターやプロマイドを貼る、という方法があります。でも、孟意堂が実践している方法としては、1月28日の1時から3時までの間に、ひとまず東南に向かって歩いています。夜中ですけどね、とりあえず玄関から向かって東南に向かって歩く。数百メートル歩いて何となくすがすがしい気持ちで財神を迎えた感をつかめたら、ぐるっと方向転換をして家に帰ればいいので、この方法はおすすめです。これを香港では財神を迎える、と言います。
編集部:それなら私もできます! 東南に向かって歩くだけでお金の神様に出会えるなら、ありがたいことです。私、絶対やります。
久美子先生:それからお金に恵まれたいのであれば、2月22日も逃してはダメですよ。この日は旧歴の正月26日にあたります。毎年旧暦の1月26日は観音開きがあり、誰にでも慈悲深い観音様がお参りした人には誰でも全員にお金を貸してくださるとされていて、イミテーションのお札やお米、お茶といったお供え物を持った香港人が、ずら~っと列をなして観音様が祀ってあるお寺に並ぶんです。
この行事は、前述の財神を迎えて自分が稼ぐのとは違い、観音様から借金することになります。ですから、観音様にお願いしてこの一年懐が豊かになったら年の末に観音様にお返しをする、というオチがついています。
編集部:おもしろい風習ですね。日本では夜中にお寺に人が並んでいるなんて、それこそ元日くらいしか見かけませんよ。
久美子先生:日本人はお金に不自由しないようにとお願いもしますが、それよりも健康や家族が幸せになるようにとお願いすることのほうにウエイトが置かれているように思います。香港の人も中国の人も、そしてもちろん日本の人だってお金は大切。日本でも2月22日は、観音様が祀ってあるお寺を見つけてお参りしてもいいと思いますよ。
編集部:わかりました。春節と観音開きの両方を押さえたら、2017年は超お金持ちになれそうな気がします。目指せお金持ちでがんばります!
(プロフィール)
孟意堂 久美子(まんいどう・くみこ)
名古屋市出身。学生時代から中国に興味・関心を持ち、結婚を機に香港に移住。中国古代からの知恵である風水に魅かれ、風水師デビッド•ソーの弟子として無常派風水に師事。2008年デビッド・ソー氏が急逝する一週間前、「風水マスターとして独立しなさい」と告げられたことをきっかけに、ソー氏の意思を受け継ぐことを決意。その後、香港風水界の四天王と呼ばれた白鶴鳴氏、朱鷸橋氏らに師事し、風水三合法・三元法の大家である漢五派の門を叩く。
漢五派を継承した唯一の日本人として、第七十三代嫡系・孟意堂(意に長けるの意味)の名を授かり、企業や有名店、そして個人への風水鑑定やセミナーを行う。風水学だけでなく、四柱推命や、お日柄や暦を見る「擢日(たくじつ)」を組み合わせるのが孟意堂風水の特徴で、風水によって人の心と生活を豊かにしたいと中国・日本を行き来しながら活動を続けている。
著書「金運を引き寄せる孟意堂風水」(廣済堂出版)
孟意堂風水 公式サイト
http://mannidou.com/
Pocket page weekly「香港・孟意堂の風水シリーズ!」
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