富山・高岡市の伝統文化「平成の御車山」がこの春完成!
人間国宝・大澤氏が監修し市民や職人の手で
創り上げた御車山を4/30お披露目
今を生きる人の手で新たに創る町民文化の象徴・御車山の現代版
富山県高岡市が平成25年度(2013年)から5か年にわたって制作してきた「平成の御車山(みくるまやま)」がこの春ついに完成し、4月30日(月)に完成披露を行う運びとなりました。
平成の御山車制作風景
■高岡の町民文化の象徴「御車山」と、「平成の御車山」の制作意図とは?
毎年5月1日にまちごとに装飾の異なる7基の「御車山」(山車)がまちを練り歩く高岡御車山祭は、ユネスコ無形文化遺産にも登録されており、高岡400年の歴史と職人たちの高い工芸技術、そしてまちの人たちの富や誇りを体現する高岡の貴重な財産です。
「平成の御車山」制作事業は、この御車山の現代版を、今の時代の市民の力を集めて1から創ることで、400年以上にわたり高岡で受け継がれてきた伝統と技術を次世代に伝え、未来への発展を示すシンボルとするために企画されました。一般公募で集まった意見に基づいてデザインされ、総制作費3億円の約1/3は寄付によって集められています。
平成の御山車完成予定図
■人間国宝・大澤光民氏が監修し、若い職人の修行の場としても
監修を行う人間国宝の大澤光民氏をはじめ、高岡地域を中心とする伝統産業技術者で組織される「高岡地域文化財等修理協会」が制作に携わり、多くの若い職人も修行の一環として関わりました。4月30日(月)の完成披露は、高岡御車山会館(富山県高岡市)にて行われ、以後同会館で常設展示されます。
↓「平成の御車山」の全体像は別紙資料をご参照ください。
<「平成の御車山」完成披露式典の概要>
日 時 : 2018年4月30日(月) 式典 午前10時~、説明 午前10時40分~
会 場 : 高岡御車山会館(高岡市守山町 47-1)
アクセス : 高岡駅から徒歩10分、高岡ICから車で10分
U R L : https://mikurumayama-kaikan.jp/
<高岡のものづくりと加賀前田家>
富山県高岡市は、人口約175,000人の県西部の中核都市です。加賀前田家二代当主・前田利長公が開町し、7人の腕利きの鋳物師やさまざまな職人を招き、ものづくりを奨励しました。今では高岡銅器・高岡漆器・越中福岡の菅笠が国の伝統的工芸品となっており、伝統の技を活かしたものづくりが今も盛んに行われています。
<「高岡御車山祭」とは>
前田利長公が高岡開町の際、父・利家が豊臣秀吉から拝領した御所車を高岡の町民に与えたのが始まりとされています。金工・漆芸・染織・など、優れた工芸技術で装飾された山車は“動く美術館”ともいわれています。
■高岡市が行う、その他の技術・文化継承のためのユニークな取組み
(1)ものづくり・デザイン科
高岡市では、「ものづくり・デザイン科」の授業をふるさと教育の一環として、2006年から市内小・中・特別支援学校全39校で、小学5,6年生、中学1年生を対象に行っています。職人が学校に出向いたり、児童生徒が工房を訪れたり、児童生徒が優れた職人の技を肌で感じることができる取組みです。高岡の伝統工芸である漆器や銅器のほか、地元産品の菅細工や藁細工など地域性を生かした内容も実施しています。
「生まれ育ったまちの伝統工芸や歴史に触れるよい取組み」など、保護者の9割以上が「教育的効果が高い」と評価しているほか、この授業がきっかけで、市内のものづくり企業に就職したという事例も生まれており、全国からの視察が多々あるなど注目を集めています。
(2)高岡市デザイン・工芸センター
「新クラフト産業・デザインの育成」「伝統工芸の保存・継承」「デザイン・工芸の啓発・普及」を活動の柱に、デザイン・工芸の振興を図る高岡市の施設です。2017年度末で50周年を迎えた「高岡市伝統工芸産業人材養成スクール事業」は、重要無形文化財保持者をはじめ、伝統工芸士や工芸作家など、優れた人材を多数輩出しており、これまでの修了生は1,050名にのぼります。また、「新クラフト産業育成事業」では、伝統工芸産業界の新分野開拓を目的に、市場競争力を高めるための新商品開発プロジェクトを2~3年ごとにテーマを変えて実施しています。
【お問い合わせ先】
有限会社エピファニーワークス(富山県高岡市プロモーション担当)
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